Monday, August 8, 2016

パートタイムの運転手。



ショーン三宅様、

過ぎた329日、旧敬老引退者ホームの運転手の一人がNorth Starから首を切られました。とは 言っても三宅さん、勿論あなたとは無関係の話です。25日にエスクローがクローズした後37millionの現金を手にされ、旧敬老四施設の運営からはきれいさっぱり手を引かれた身でいらっしゃるのですから。
ここで少しNorth Starの存在をかいつまんで説明しましょう。読者の方々により正確に理解していただくためです。
あなたから旧敬老四施設を買い取った不動産投資会社Pacifica社は、高齢者の看護及び介護を専門とする会社へとその運営を委託しました。North Star社とAspen社です。旧敬老引退者ホームの運営は、North Star社が任されたのですね。
話をパートタイムの運転手へと戻します。North Star社が運営を引き継いだ時点では、運転手は二人だけでした。それも両方パートです。今回、その内の一人が首になったのです。
上に書きましたように三宅さん、これはあなたの非ではありません。North Starの意向で首を切ったのですから。そして、赤信号無視がその理由だったというのですから尚更です。ところがですね。この事態を耳にすると、あなたが運営されていた数年前のことが思い浮かぶのです。
以前は、67人のボランティアが160人の入居者の運転を担ったのでした。その頃は、毎週のようにトーレンスへの買い物が組み込まれていました。ミツワ・マーケットとマルカイをハシゴする買い物ツアーです。みなさんがそのことを心待ちにされたことは言うまでもありません。年末にはそのことが際立ちました。
「きょうはトーレンスへ行ってかまぼこと数の子を一つずつ買ってきました。目が飛び出るほど高かったですけど、これでお正月を無事迎えられます。運転手さんたちに感謝です」 
 と、笑顔を満開にして放たれた入居者の一言が思い出されます。
 桜の季節には花見です。みなさんが心待ちにされました。梅の季節には梅の見物、陽気が良くなると動物園へ、夏の夕べはHollywood Bowlのコンサート。みなさんの楽しみが満載だったのです。
 ところがある日突然、事態は急変しました。ボランティアの運転手がお払い箱になったのです。ドライバーの一人にそのことを尋ねると、「あれはEnsign社との売却の契約が成された後に起こったのです。旧敬老のシステムを調査したEnsign社から、運転手をボランティアで賄うのは法に引っかかると知らされたのです。そこですぐに、我々は切られました」と言われたのです。
 これは、ドライバーの一人から聞いた話に過ぎません。まことか否かも分かりません。ですが大事なのは、6人も7人もの運転手を一気に放り出しておきながらその代わりを補充せず、その内の一人だけをパートとして雇いお茶を濁したということです。
三宅さん、もちろんあなたは充分承知されてますよね。買い物ツアーも、花見も、動物園も、Hollywood Bowlも無くなったことを。CEOと名の付く人間が、そのことを見て見ぬ振りをして毎日を過ごせたというのが不思議です。残された160人の入居者のことなど心にも止められなかったのでしょうか。 “亡くなるその日まで私どもが責任を持ってお世話します”と約束されたKEIROCEOが。そうです、あなたのことです。
運転手をボランティアで賄うのが違法だったというのは、知らなかったのですから仕方ないでしょう。ですが、空いたポジションを埋めるのを怠ったのはいけません。雇えば良いだけの話です。
経営が赤字続きで無理だったというのでしたら、理解の余地はあります。ですが会計報告を見る限り、赤字とは程遠い順調な経営状態です。CEOの年棒が毎年何万ドルも上昇するほどですからね。
何はともあれ、あなたの犯した罪は重いです。Ensign社との話がダメになった2014年の9月以降、入居者のみなさんの日々の生活から、感嘆符の全てを削ぎ取ったのですからね。
それ以上に問題なのは、ドクターに診てもらいたくともその足がないということです。運転手が足りないから必要な時にドクターへ行くことができない。平均年齢86の世界ですよ。これは虐待だ。あなたの母上がそのような仕打ちを受けたとしたら、仕方ないで済ませますか。
 
拝啓 ショーン三宅殿、
運転手の首が切られ、それを補充しないのはあなたの非ではありません。これは、あなたが磨き上げた理不尽を North Star社が継承しただけの話だ。彼らは、あなたが犯した罪を引き継いだだけなんだ。

ジョン金井

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