ショーン三宅様、
私はこのところ、昨年の9月に州司法省から交付された条件付き売却許可の書簡を懸命になって繙いております。そして、その内の9番目に記された条項が気になって仕方ないのです。直訳してみましょう。
“売り手は、2015年2月9日の日付を持って合意した売買契約に基づいて生じる全ての金銭は、それを留めるにしろ、使うにしろ、分配するにしろ、その全てを日系アメリカ人高齢者に対するヘルスケアーと在宅看護のためだけに限られる。そして、そのヘルスケアー並びに在宅看護は、次にような性格のものに限られなければならない。直に行う看護サービス、健康増進プログラム、健康検診、ヘルス・リサーチ、健康セミナー並びにフェア、そして、日系アメリカ人高齢者のための健康維持とその増進に役立つプログラムに使われなけれなならない。また、そのための助成金および奨励金も認められる。”
パサデナのコンベンション・センターにおいて「元気リビング・フェア」を大々的に催したのは6・7年前でしたね。それ以来ずっと、元気リビングを旧敬老四施設の運営と並行して続けてこられました。話を元に戻しましょう。
旧敬老四施設を売って手元に入った37ミリオンの使い道は、日系アメリカ人高齢者の健康維持とその増進のためと定められている。それ以外の支出に関しては、州司法省の監視の目が光っているということですね。
2014年のIRSへの会計報告書によると、元気リビング用に支出した金額は$237,883でした。そして、三宅さんはかねてより言い続けてきました。売却により生ずる金額と元々あった資産を投資し、その利益で元気リビングを運営すると。
元気リビングは10年以上も前から続いています。売却前も、元気リビングの活性化が謳い文句でした。エスクローがクローズした後も新しいビジョンが提示されることはなく、元気リビング一本です。すると、70数ミリオン以上と言われる大金は、敬老の大型金庫に眠ったままということになりますね。
そして、敬老の標榜する運営方針が元気リビング一本であり続けるのであれば、70ミリオン以上と言われる札束は、日系アメリカ人高齢者の役に立つことなく、金庫に眠り続けるということになりますよ。
これを書きながら、ふと思い浮かんだことがあります。あなたの究極の目標が元気リビングであったのであれば、四施設を運営しながら追い求めれば良かったではありませんか。600人あまりの居住者の方々が望む「終の棲家」の使命を果たしながら、遠隔に住まれる方には健康セミナー・出張健康診断・健康フェア。これぞ、ハードとソフトを兼ね備えた究極の高齢者医療だったのはないですか。
拝啓 ショーン三宅殿、
敬老には潤沢な資産があった。運営も順調だった。あなたも人の子だ。究極の高齢者医療として元気リビングを始めたんだろう。四施設の運営と並行して元気リビングを始めたからと言って文句を言う人など一人もいなかった。それで良かったんだ。
だが、もう元には戻らない。あなたは、取り返しのつかない大間違いを仕出かしたのだ。
ジョン金井
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